老人ホーム利用の措置型と契約型の違い

 

1.以前は、老人ホームは行政の収容措置場であった。これが、平成12年、契約型に変わった。

2.違い

1)根拠条文

措置―憲法25条生存権=最低限度の保障。

契約―憲法13条個人の尊厳・幸福追求権=福祉は幸福の中の1つ。公共の福祉(他の合憲合法の国民の人権)を侵害しない限り、最大限の保障。

 

2)老人ホームとご老人の関係

措置―老人ホームが上、ご老人が下の上下関係。

契約―老人ホームとご老人は対等。横の関係、もしくは、お客様であるご老人が上。

 

3)行為+価値と結果+価値

措置―行為+価値。決められた行為を毎日機械的にこなすと給料がもらえる。

契約―結果+価値。ご老人のQOL向上(個人の尊厳の保障・マズローの欲求5段階の実現・ご老人からの感謝)という結果を発生させてはじめて給料がもらえる。

 

4)多床室と個室

措置―多床室がメイン。

契約―個室がメイン。

 

 

3.現在は、措置型(従来型)と契約型(ユニット型)が並存。しかし、措置型の施設はもはや増設できず、新規施設はすべて契約型にせねばならないと法律でさだめられているため、ゆくゆくは、契約型のみになると思われます。

なお、利用料金は、契約型が少し高いが、ほぼ同じ額です。